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鉄階段の踏み板がサビ破損しても復旧します

この記事を読んでいただきたい方:
鉄階段の踏み板がサビ破損してお困りのアパートオーナー様、建物オーナー様向けです。この記事では踏み板のサビ破損に関する情報と修理方法を掲載。復旧工事の判断基準も書いています。

この工事の相場費用について:
鉄骨の腐食ダメージの具合や工事条件がまちまちであるため、工事費用も現場ごとに異なります(現場調査が必要です)。お見積依頼等お気軽にお問合せください。

鉄階段の踏み板破損の因果関係を調べる

鉄階段の踏み板の破損1

鉄階段が一部破損しているとお問合せをいただき、調査に伺いました。

写真が暗くてわかりづらいですが、下から3段目の踏み板の片方が落ちています。経年劣化のサビ腐食によって、踏み板が外れてしまいました。

踏み板のサビ破損

外れた踏み板です。ササラ桁に踏み板の接合跡が茶色く残っています。破損して外れた直後のご連絡でしたので、ここまではっきりと痕跡が見えています。もちろん茶色く見えるのは全てサビです。

入居者様や来訪者様がここで踏み外して怪我をしたら・・問題です。

踏み板に苔が生えている

なぜ、踏み板は外れて破損してしまったのでしょうか?因果関係を探ります。

この階段を上から見てみると、踏み板のあちこちに苔が生えているのがわかります。この苔は、踏み面のモルタルが老朽化して発生した「亀裂」に雨水が入り込んで発生します。

踏み板の上部は苔が生えて、踏み板の内部では腐食が始まり、踏み板が丸ごと外れてしまった・・という因果関係が浮かんできます。

鉄廊下の床の苔

同じように、廊下にも苔が生えています。仕組みは同じで、モルタルの老朽化が問題になっています。

「因果関係を突きとめること」が復旧工事のコスパをアップさせます。

原因をつきとめないで場当たり的な補修をしても、工事費用の無駄使いになり兼ねません。原因の解決に特化した復旧をすることで効果の高い補修工事になります。

踏み板をコスト安な鉄板製に交換!

鉄板製の階段踏み板

踏み板が外れるほどのダメージがなければ、別の復旧工法も選べるのですが、今回は踏み板を交換しないといけません。

ただ、既存のようなモルタル製の踏み板に戻すと高額になるので、鉄板製の踏み板に交換しました。

鉄板製踏み板のメリットは、メンテナンス性の高さ(通気性と腐食の早期発見、さらに補修費用が安い)と加工費の節約にあります。そしてデメリットは、階段の歩行時の「カンカン・・」という靴の音です。夜中にはこの音が目立つかもしれません。この辺りはオーナー様のご判断となります。

撤去した既存の踏み板写真

ちなみに、今回の工事で撤去した「もともとの踏み板」の写真がこちら。

モルタルを支える鉄部が腐食してボロボロですね。破損して外れてしまうほどのサビダメージは、鉄骨強度にとって深刻な状況といえます。

ぱっと見ではわからなくても、常に荷重のかかる踏み板は、経年劣化を注意しておかないといけません。利用者様の怪我や事故(人的被害)に直結します。

定期的な塗装と、耐水処置でまだまだ長生き!

鉄骨の塗装コーティング

踏み板の復旧工事が終わったら仕上げウレタン塗装で鉄部をコーティングをします。

外部の鉄骨の塗り替えが6年前後ということもあり、また、交換した踏み板のためにもウレタン塗膜をつけます。これで鉄骨設備はまだまだ現役として活躍します。

鉄階段の廊下を耐水処置

苔の生えていた廊下も、下地調整(床面の苔を削り取ってモルタル補修をする)を行ったあとに、耐水効果のある長尺シート(タキストロン)を施工します。老朽化したモルタルの上からシートを被せて、モルタルへの雨水浸入を防ぐ方法です。

タキシールで端部処理

長尺シートと鉄骨のすき間にも、専用のタキシール材を注入して耐水を徹底します。この延命工法をすれば、この鉄骨はあと15~20年の維持を見込めます。(定期的なメンテナンスは必要です)アパートの残り維持年数と帳尻を合わせやすい補修プランです。

鉄サビの破損復旧工事についてまとめ

鉄サビの復旧延命工事は、建物の維持年数を基準に考えた「合理的な工事費用の使い方」が大事です。

補修工事や補強工事で延命する場合、既存の鉄骨やモルタルをそのまま活用するので、丸ごと交換する費用の3分の1から半額くらいで実現できます。とはいえ良いことばかりではありません。既存鉄骨の再利用なので老朽化を完全にリセットはできません。

この辺りは建物の維持年数(計画)と、現在の鉄骨ダメージを天秤にかけて、合理的な判断が求められます。鉄骨のサビ破損でお困りの場合はお気軽にご相談ください。