この記事を読んでいただきたい方:
管理してる建物のステンレス手すりが折れた?破断した?などして、出張溶接などの補修を検討しているオーナー様や管理会社様に向けた記事です。
ステンレス手すりの破損の多くは、「ジョイント部」
屋外のステンレス手すりは、施設駐車場やマンションのエントランスなど、いろいろなところで使用されています。
鉄製の手すりは錆びによる断裂や破損ですが、ステンレス手すりの場合は、製作したときの溶接箇所(ジョイント部)がパキンと破断するようなトラブルであることが多いです。
今回の補修対象のステンレス手すりも、破断箇所は「エルボ管」と呼ばれるカーブ形状パイプと直線パイプの溶接箇所でした。つまり、「パーツとパーツをつなぐジョイント部」です。
このジョイント部に何らかの力が加わったか、もしくは製品の仕様によっては亀裂が生じたり破断してしまったりします。
ステンレス材は鉄材と違って錆びにくいため、破断箇所を再度溶接すれば再利用できることが多いです。下記の施工例でも、折れた場所が「溶接されたジョイント部分」でした。
※形状、母材問わず、溶接箇所は構造上の弱点(脆弱部)になり得ます。この脆弱部が鉄設備であれば「錆び」。ステンレス設備であれば「破断」という形で悪さをするのです。
ステンレス手すり、出張溶接による修理の流れ
溶接工事の前に現地視察と計測。破断箇所を確認したり、溶接環境など、工事シミュレーションを行います。ほか、ステンレスの補修はティグ溶接を使うので天候の影響を受けます。鉄材の補修とは視察するポイントが異なります。
工事を開始します。破断した箇所を切断します。パーツ同士のジョイント部なのでキレイに外れます。次に、切断した両パーツの接合面を整えます(下地補正)。
「アルゴン溶接(TIG溶接)」を用いて、パーツ同士を再び溶接します。溶接をすると、溶接の焦げ跡が出ます(黒い帯状になっている)。「溶接焼け」といいます。
溶接焼けを研磨して出来るだけキレイに仕上げます。設備のある工場で修理すればもっと精度は上がりますが、出張溶接には限界があります。見た目で「直しました感」は残りますが、手が触れても怪我しない状態まで研磨してあるので再利用は十分可能です。
ステンレス手すり、出張溶接のここが便利:
- コスト効率: 手すり全体を交換する必要がなく、低コストで修理が可能
- 継続利用: 既存の手すりをそのまま使い続けることができる
ステンレス手すり、出張溶接のここが不便:
- 工事日設定が不安定:溶接手段が天候に影響を受けるので工事日程が決めにくい
- 外観: 工場での修理とは異なり、現場での作業には限界あり
ステンレス手すりの溶接部分の破損は、出張溶接サービスによって迅速かつコストを抑えて修理することが可能です。これにより、安全性を確保し、手すりの寿命を延ばすことができます。ステンレス手すりの出張溶接のご相談はお気軽に。
要約Q&A
Q:修理を依頼するメリットは?
A:手すり全体を交換するよりも費用を大幅に抑えられる点です。既存のものを活かして、安全に使える状態に復旧できます
Q:修理を依頼するデメリットは?
A:工場での精密な作業とは異なるため、どうしても修理した跡が外観に残ってしまう点です。鉄材と違って塗装をしないので溶接後の研磨痕がどうしても残ります
Q:修理に要する日数は?
A:視察を別として、現地作業は1箇所であれば一両日で完了します
Q:修理に要する費用は?
A:一か所であれば6~8万円ほどで解決できることが多いです