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工事費用で損をしてしまうオーナー様の特徴

専門施工店の目線でお話しますと、鉄製ベランダや手すり、階段のメンテナンスで工事費用を損するオーナー様がいらっしゃるな・・と思います。

「経年劣化のメンテナンスをしっかりしているのになぜ・・」と思ったことはありませんか?または、「補修しているけど、この方法で正しかったのかな」と不安になったりしたことはありませんか?

現地調査に伺うと「今までは管理会社に任せていた」「今までは親が補修手配をしていた」ということで何が適切なメンテナンスをしていいかわからないというご相談もいただきます。

鉄部補修工事において損をしてしまうオーナー様には共通点がありました。損してしまう場合の特徴をご紹介します。心当たりのあるオーナー様、ぜひチェックしてください。

鉄が腐食した原因を説明されていない

なにが原因でこの腐食穴が発生したのか

同じベランダでも階段でも、腐食した場所はそれぞれバラバラです。つまり、腐食した原因や経路もバラバラなのです。

どうしてココが錆びたのか?どこから腐食が広がったのか?どこを抑えれば延命につながるのか?など、ご心配な腐食箇所の発生理由とその対処方法を教えてもらえましたか?

「とにかく修理して」とだけ希望を出すと、業者に悪意がなくても工事費用を損してしまう可能性があります。修理個所の理由や効果、修理の結果について修理業者と共有していないオーナー様が意外と多いです。面倒なことだとは思いますが、業者に任せっきりにすると損をするかもしれません。安い出費イベントではないのでここは重要です。

何年維持したいかを業者が理解していない

20年くらい放置された鉄骨の腐食状況

築何年の建物で、残り何年程度の維持が必要で、これまで補修してきた履歴情報(溶接したとか、塗装したとか)を業者に提供しましたか?もしくは業者に聞かれましたか?

15年以上を運用を目途とする補強工事例(定時的お手入れ必要)

一言で修理するといっても様々なゴールがあるのです。「残り5年もたせる」のか、「残り15年もたせる」のか「20年以上まだまだ使うのか」で、修理費用も範囲も異なってくるのは当然です。維持年数を超える費用対効果は避けなければいけませんよね。

例えば、アパートオーナー様であれば賃貸収入を資本としてメンテナンスをするとき、上記のような「時間」という目安をもって修理を考えることが、とても、とても重要です。

あと数年しか使わないのに10年以上を目指した修理をしても仕方ないですよね?事前に修理業者に伝えておくことで、適切な出費と効果を得られます。

相見積もり業者ごとに補修方針がバラバラ

複数の業者に相見積を依頼してみてください。そこで合計金額だけ見て選ばないでくださいね?相見積した修理内容や使用材料、修理範囲が各社一致して初めて価格差で選ぶことができます。

鉄骨腐食の補修方針(1)

「他社で見積もったら〇〇円だったよ」と言われて、「その見積に××という作業は含まれていますか?」と確認すると、「よくわからないけど」とお返事されるオーナー様が結構いらしゃいます。

鉄骨腐食の補修方針(2)

修理をするときに、補修方針(××はやるけど△△はしない。◇◇を省略することで延命効果にデメリット覚悟で工事費用を安くする)が細かく計画されるはずです。修理業者に方針ごと丸投げするのではなく、これから支払う工事費用の使い道と効果を共有してください。そして、相見積する業者にも上記方針を伝えることでようやく価格差での比較ができます。

腐食を解決した工事になっていない

現地で「数年前に修理したばかりなんですよ」とオーナー様に愚痴をこぼされることがあります。そして「数年前に修理のときにどんな補修をしたのですか?」と聞いたときにアバウトなお答えをされることが多いです。

テープで隠されている錆び穴

例えば上の写真。数年前の修理では鉄骨の錆び穴にテープを張って塗装しただけということがわかりますね(しかもオーナー様がその処置に気づいていないこともある)?

これは修理をしたのではなく、「臭いものにフタをして問題を先送りにしただけ」です。状況は時間経過でさらに悪化します。

実は解決していなかった鉄骨サビ

もちろん出費バランスからテープで行う選択肢もあります。しかし、腐食をテープで措置してよい箇所とテープだけでは問題の箇所があります。このあたりの選定眼と、テープ措置したという情報共有(後日のメンテナンスの必須情報)も重要なポイントです。

どんな資材でも経年劣化はします。維持年数と収入状況を天秤にかけながら、無駄のない工事をしないと損をしてしまうのです。

まとめ

いかがでしたか?「あ・・自分がそうかも」と思ったら危険信号です。損するオーナー様の特徴です。

工事費用を安くすることに夢中になって、延命補修で必要な作業を抜かして工事を依頼してしまい、工事費用と工事結果が釣り合っていない(=損をする)ことにならないよう、オーナー様にはご注意いただきたいと思います。「なんかよくわからないけど補修はしてもらった」という状態は本当にNGなのです。それは損をしていると言わざるを得ません。

鉄骨ご資産の効率的なメンテナンスは専門店である弊社はお役に立ちます。お気軽にご相談ください。

また、DIYで鉄補修ができる範囲(方法)と、「ここからは専門業者です」というボーダーラインについて下記ページで解説しております。

参考:鉄骨錆びの補修DIYはどこまでできる?どこから業者の出番?

この記事を読んでいただきたい方: 鉄骨...

参考:弊社が更新をさぼっているFacebook支店がこちら

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