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階段踏板の簡単補修|低コストで強度を確保

この記事でわかること:
老朽化した鉄骨階段の踏板がグラグラする?フワフワする?状況を放置するとどうなるか、また、簡単な溶接補修で安全性を確保する方法がわかります

踏板が外れそう・・!そんな緊急事態を低コストで解決
アパートの鉄骨階段、踏板がグラグラしていませんか?錆びで強度が心配、でも大規模な工事は予算的に厳しい・・。そんなオーナー様のお悩みを解決する「簡単補修」の実例をご紹介します。

具体的には、下記のような不安はありませんか?溶接工事で補強することができます。

  • 踏板が片側だけ浮いている・・?
  • 歩くとガタガタと音がする・・?
  • 歩くと踏板がふわふわ揺れている・・?
  • 錆びで踏板を支える金具が腐食している・・?

階段の踏板がグラグラ?ふわふわ?放置すると?


参考:3階建てアパートで外階段の踏み板が抜け落ちる事故:北海道ニュース

鉄骨階段が老朽化してくると、腐食(錆び)の影響で、いろいろな部分が強度を失っていきます。その中でも「踏板(ステップ)」の腐食トラブルは、人的事故リスクに直結する深刻な問題です。

外部階段の段板が片方外れている

鉄骨階段の踏板が外れる原因は大きくわけて2つあります。

  1. 踏板を左右から支える「ササラ桁」に穴が空き、踏板が落下
  2. 踏板を下から支える「アングルピース」が錆びて、踏板が落下

アングルピースの欠落

踏板がグラグラ?ふわふわ?するのは、踏板の厚みが痩せてきたか、階段本体との接合が外れかかっている状況です。利用者の安全のため、早めの対応が求めれます。

コストを抑える「簡単補修」の考え方

段板補強の溶接をするためのアングルピース

今回のケースに対する補修方法はいくつかありますが、この記事でご紹介する方法は、コストを抑えるやり方です。例えば、「将来、大規模工事をするまでの時間稼ぎ的な暫定補修工事」というニーズにおすすめの工事です。

アングルピースによる溶接補強工事

具体的には、下記のようにして、工事をできるだけ簡単(シンプル)にして工事費用(工数を減らす)を節約します。

  • 必要最小限の材料と工程で施工
  • 下部の既存部材はそのまま残す
  • 上から新しい補強材を追加溶接
  • 腐食部の撤去をしないので工期短縮

鉄骨階段の踏み板溶接補修画像

ただし、コスト節約なりのデメリットもあります。

  • 簡易的溶接補強のあと、踏板の利用有効幅が10cmくらい狭くなることがあります

理由は、本来は既存パーツを撤去して交換するが、既存を残したまま、別の箇所から補強を加えることで、踏板の有効幅が左右5cmほど圧迫される可能性があるからです。

幅の広い踏板(だいたい70cm以上)であれば、歩行スペースをそれなりに確保できますが、狭い踏板(60cm前後)だと狭く感じかもしれません。

写真の踏板は幅が1Mあったので、ほとんど問題ない施工条件でした。

実践:シンプルで効率重視の踏板補修工事

アングルピース溶接と防錆塗装

(1)アングルピースで踏板を補強:

新しいL型鋼材(アングルピース)を用意し、すべての踏板の上から溶接します。下から支える既存の金具はそのままにして、上から追加補強することで工事の手間を大幅に削減。工期も短くでき、また工事で発生する粉塵や騒音も最低限で済みます。

補強溶接後に仕上げ塗装

(2)補修したところだけをタッチアップ塗装:

溶接で補修した部分にだけ防錆塗装と近似色のタッチアップ塗装を行います。本格的な調色や全面塗装は行わず、在庫の塗料から選択することでコストを抑制します。

腐食した鉄板を部分的にカット

(3)交換を避けて、できるだけピンポイントで補修:

錆びが1か所に集中している場合、ほかの部分は残して、腐食の強いところだけをカットおよび交換することもできます。

鉄工所だからできる溶接補修

入居者様がつまずく危険性があるため、溶接後はフラットな仕上がりになるように補修することもできます。

鉄板の継ぎ目を溶接した段差解消

(4)資材を節約しつつ、踊り場の段差も手作業でカバー:

鉄板のジョイント(継ぎ目)部分は腐食の影響でめくれたり、膨れたりすることがあります。状況に応じて、資材を最低限に節約して、手作業の溶接で段差解消をすることもあります。

ペンキ塗りたて!

今回の簡易補修をすることで、将来の大規模改修工事まで、時間稼ぎとなる「ひとまず安全を確保する」工事が完了しました。

タッチアップ塗装

大規模改修工事までの時間設定と、補修計画を立てて、効率的な安全対策ができました。

このような簡易的・暫定的工事のメリットは下記となります。

要素 内容
コスト面 全面改修と比較して工事費用を大幅に削減
最小限の材料費で済む
短工期で人件費も抑制
安全面 入居者様の安全を速やかに確保
次回の大規模改修まで十分な強度を維持
錆びの進行も抑制
実用面 工期が短く入居者様への影響が少ない
階段を長期間使用禁止にする必要がない
将来の大規模改修時に改めて全面補修可能

【参考】こちらはアングルピースを交換した工事例

非常階段の現状(鉄骨サビ度:★★★☆☆)...

溶接補修工事のお問い合わせ

鉄骨溶接補強風景

外部階段を補修は、維持年数と工事範囲のバランスをとって、工事費用をできるだけシンプルにする準備がとても重要です。コスパ優先の補修工事は専門店にお任せください。

外部階段の鉄骨錆びにお困りのオーナー様のお役に立ちます。

要約Q&A

Q:階段の踏板がグラグラするのは危険?放置するとどうなる?
A:はい、非常に危険です。踏板がグラグラする原因は、支持金具(アングルピース)の腐食や踏板自体の劣化、老朽化によるササラ桁との接合不良です。放置すると踏板が外れて落下事故につながる可能性があります

Q:大規模な工事をせずに、簡単に補修できる?
A:できます。踏板の上から新しいアングルピースを溶接する簡易補修という手段があります。既存の部材を残したまま補強するため、工期が短く、コストを大幅に抑えられます。大規模改修までの「つなぎ」として有効な方法です。ただし、歩行スペースや補強効果など、慎重に考える必要があります

Q:慎重に考えるというのは、どういう部分?
A:施工環境によっては。踏板の有効幅が左右合わせて約10cm狭くなる可能性があります。ただし、元の踏板幅が70cm以上あれば、歩行に支障はほとんどありません。60cm前後の狭い踏板では、やや狭く感じる場合があります。また、下から踏板を支えるのではなく、吊る形での補修なので、物理的な溶接強度に差が出ます

Q:簡易補修の工事費用はどのくらい?
A:階段の規模や腐食状況によって異なるため、現地調査が必要です。ただし、全面改修と比較して大幅にコストを抑えられます

Q:工事期間はどのくらい?
A:階段の規模や腐食状況によって異なるため、現地調査が必要です。ただし、全面改修と比較して大幅に工期を短縮できます。また、居住者様への生活ご負担も最低限で済みます

Q:全面改修と簡易補修、どちらを選ぶべき?その方法?
A:おおよそですが、以下の条件で判断してください。

  • 簡易補修が適している
    数年以内に建物全体の大規模改修を予定している、予算が限られている、緊急性が高い
  • 全面改修が適している
    腐食が全体的に進行している、長期的な使用を前提としている、見た目も含めて完全に修復したい

Q:相談するときに、どんな情報が必要?
A:おおよそですが、補修のご相談前に、以下をご確認いただくとスムーズです:

  • 踏板がグラグラ・ふわふわする箇所のだいたいの数量
  • 建物の場所
  • 階段の規模(何階建てなど
  • 大規模改修の予定の有無と時期
  • ご予算の目安
  • 緊急性の度合い