この記事を読んでいただきたい方:
アパートや戸建ての外部階段の経年劣化が心配なオーナー様、適切なメンテナンス方法を知りたいオーナー様向けの記事です。

アパートや自宅の階段、こんなお悩みありませんか?
- 階段のコンクリートがひび割れ、欠けている
- 雨が降ると滑りやすくて危ない
- 鉄骨部分にサビが発生し、見た目が悪い。強度も心配?
- 下の階に雨水が染み出している?しそうで不安?
もし一つでも当てはまるなら、長尺シートによる耐水措置をご検討ください。この記事では、鉄骨専門の鉄工所が「なぜ階段に長尺シートが有効なのか」を、施工事例を交えて分かりやすく解説します
長尺シートとは?なにが強み?

長尺シート(防滑性ビニル床シート)は、階段の劣化問題、特に浸水腐食リスクを軽減できるアイテムです。鉄骨階段とも相性が良く、既存階段にもあとから設置可能。多くのメリットがあります。
メリット1:鉄骨を守る「高い耐水性」
鉄骨階段の劣化問題に「雨水対策」は外せません。階段の床コンクリートやモルタルのひび割れから水が浸入すると、内部の鉄骨がサビて腐食し、階段全体の強度を低下させてしまいます。長尺シートは、シートが物理的に浸水を抑えこむため、鉄骨を劣化を大幅に遅らせることができます。
メリット2:雨の日も安心の「防滑性」
表面に凹凸加工が施された長尺シートは、濡れても滑りにくいのが特長です。特に、居住者様やお子様、ご高齢の方が利用する階段では、転倒事故を防ぐための重要な安全対策となります。
メリット3:見た目を一新する「美観性」
古く汚れてしまった階段も、長尺シートを張るだけでまるで新品のように生まれ変わります。豊富な色やデザインから選べるため、建物の外観イメージを向上させる効果も期待できます。
メリット4:居住者様の使用負担が少ない「短納期」
従来の塗布防水と比べて、工事時間も、乾燥期間も短いです。これは、工事対象(廊下や階段)の使用制限が短くなることに繋がり、建物に住んでいる居住者様の生活ストレスを大きく軽減することになります。
・・とはいえ、長尺シートも万能ではありません。
工事状況によっては「資産価値向上」とみなされて運用コストが上がるリスクがあったり、雨天後の床面に、行き場を失った雨水が一時的に停滞することがあります。
参考:長尺シート(タキストロン)の水たまりを解説
具体的なご相談と、ご対応した長尺シート工事
実際に行った、階段長尺シート敷設工事の経緯をご紹介します。

【お悩み】
アパートのオーナー様から、「階段のモルタルが劣化してひび割れ、手すりのサビも酷い。交換は費用的に難しいので、何か延命手段はないか」とご相談をいただきました。

【ご提案と施工】
現地調査とお打合せを経て、問題の根本原因は「モルタルの劣化による雨水の浸透」と判断。そこで、以下の延命策をご提案しました。
- 床面:長尺シートで浸水ルートをブロック

ひび割れや部分的な穴に対して、下地補正(クラック補正やモルタル成形)を行った後、階段から廊下にかけて長尺シートを施工。
ほか、施工前に、シートと壁の境目にウレタン防水処理(線防水)を計画。この結果、水の侵入経路が大幅に軽減します。
- 手すり:腐食部分をピンポイントで溶接補修

サビが酷い部分は、単に塗装するだけでは再発してしまいます。そこで、腐食した箇所を部分的に切断・交換し、溶接で補修。鉄工所だからこそできる延命確実の処置です。 - 工事後は、長尺シートによって、階段の耐水性と安全性が確保され、鉄骨の腐食進行を大幅に遅らせることができました。見た目も美しくなり、オーナー様だけでなく居住者様にもご好評をいただけました。
まとめ:鉄骨の長寿命化は、専門の業者(鉄工所)が適役

鉄工所は、シートや塗装を「鉄骨を延命させるための手段」と考えています。美観よりも実用性が優先されるという意味で、新築工事とは求められる結果が異なります。
現状(腐食状況・補修履歴)と、展望(今後の維持年数)を天秤にかけながら、限られた工事費用を捻出するポイントを絞っていきます。これは、年中鉄骨と向き合っている鉄工所が得意とするところであり、オーナー様のお悩みにベストマッチな業者といえます。
階段の劣化は、見た目の問題だけでなく、安全性や建物全体の寿命にも関わる重要なサインです。
- 階段のひび割れやサビが気になっている
- 床の滑りやすさが改善されないか
- 大規模な工事は避けたい
このようなお悩みをお持ちのオーナー様は、ぜひ一度私たちにご相談ください。「鉄骨ファースト」で、オーナー様の求める理想に最適な延命策をご提案します。
要約Q&A
Q:階段に長尺シートを張る一番のメリットは何ですか?
A:即効性の高い「耐水性」です。施工したその日から耐水効果が生まれます。シートが水の浸入を物理的にブロックし、階段のコンクリートのひび割れや内部鉄骨のサビといった、より深刻な劣化を防ぎます。これが設備の寿命を延ばすことに繋がります
Q:コンクリートが割れていたり、鉄骨がサビていても長尺シートを工事できますか?
A:はい、問題なく可能です。むしろ、そうした劣化した階段にこそ有効な延命策です。私たちは鉄工所なので、シートを張る前に、サビた部分の溶接補修やコンクリートのクラック補修といった適切な下地処理を責任をもって行います
Q:工事日数はどれくらい?工事中はずっと使えなくなりますか?
A:いいえ。利用制限はほぼございません。例として10M前後のアパート廊下であれば、工事日数として2~3日完了します。さらに、歩行制限にいたっては、季節によってですが数十分程度です。従来の防水工事に比べて工期が短く、居住者様へのご負担が少ないのが長尺シート工事の特徴でもあります
Q:長尺シート工事の相場費用は?
A:廊下の長尺シート施工では、およそ8,000円/㎡ 程度を目安に見ておくのが妥当と思われます。ただし、モルタルのダメージや耐水手段、施工ボリュームによって変動しますので、実際の施工費は現地調査が必要になります
