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鉄骨延命の正しい手順、塗装だけでは危険

塗装だけで本当に大丈夫?この記事が役に立つ方は?

鉄骨に貼られたアルミテープ

結論から先に言います。

鉄骨にサビ腐食がある状態で塗装だけをしても、強度の問題は何も解決しません
外見はきれいになります。しかし塗膜の下では腐食が継続し、次に気づいたときには補修困難なレベルまで進行しているケースがあります。

さらに深刻なのは、「塗装されている=メンテナンス済み」と見えることで、オーナー様自身が問題の発見・対処が遅れてしまう点です。


この記事が役に立つ方:
アパートの外部鉄骨(階段・廊下・ベランダ)のメンテナンスを検討中で、「塗装業者に鉄骨も一緒にお願いすれば大丈夫かな?」と考えている建物オーナー様。

この記事でわかること:

  • 塗装だけでは鉄骨の腐食が解決しない理由(メカニズム)
  • 「サビ穴をテープで隠す」構造的な理由
  • 塗装業者と鉄工所では、何が根本的に違うのか
  • 鉄骨メンテナンスの正しい順番(塗装の前にやるべきこと)
  • 放置するとオーナーが負う法的、財務的リスク
  • 横山鉄工所への相談・点検依頼の方法

なぜ塗装だけでは不十分なのか?

既存鉄部ケレン

塗装の役割は「鉄を酸化から守る保護皮膜を作ること」です。

塗装(コーティング)の目的は、鉄素地が空気・水分に触れないよう保護膜を形成することです。ただし、新品の鉄骨や、腐食前の鉄骨に塗装を施すこととは違い、すでにサビ腐食が進んでいる鉄骨に、そのまま塗装を施した場合、次のことが起きます。

1.腐食した鉄のまま、表面に塗膜が乗る
2.塗膜の下では引き続き酸化が進行する(サビは塗装で止まらない)

つまり、腐食が進んでいる鉄骨にそのまま塗装しても、「サビの進行を遅らせる」効果はほとんどなく、鉄骨強度の回復はできません。

鉄骨は「見た目」と「強度」が一致しにくい

木材が腐ると見た目にもわかります。しかし鉄骨の腐食は、塗膜の下や裏面(床裏・桁の内側)で進行することが多く、表面が塗装されている状態では、目視・触診による強度診断が著しく困難になります。

鉄工所が現地調査に伺うと「すでに塗装が施されている」ケースに頻繁に遭遇します。このとき、鉄骨の状態について正確な強度診断ができず、以下のような「憶測を含む診断(タラレバ)」しかできなくなります。

・塗装前に鉄骨強度に問題がなければ…
・経年鉄部の塗装に適した塗料(工法)であるとして…
・塗装前のケレン作業が適切であれば…

これはオーナー様にとって、設備の現状を把握できない事態を意味するので、好ましくない状況です。厄介なのは、塗装業者からの報告がない限り、オーナー様は事態に気付けない点です。

「テープで巻いて腐食が見えない」の実例

サビ腐食をテープで隠す

鉄骨の腐食箇所をテープで巻き(包帯のように覆い)、その上から塗装した状態の鉄骨を確認することがあります。オーナー様に聞くと、ほぼ「本当だ。知らなかった」と仰います。

隠ぺいされた鉄部サビ

許可を得てテープを剥がすと、鉄骨のサビ腐食はそのままの状態でした。強度補修はまったく行われておらず、腐食が「塗装と外見」の下に隠れていただけです。

これは特殊なケースではありません。同様の施工が、小さな鉄部だけでなく、鉄骨の構造的に重要な部位(ササラ桁・踊り場の骨格部)で行われているケースも存在します。

こちらは階段踊り場の床を支える胴差鉄骨です。テープが貼られています。

こちらが許可を得てテープを剥がした状態です。階段の構造部にこれだけの腐食があるのはとても危険です。

こちらはベランダの床鉄骨に貼られたテープを剥がした状態です。

鉄柱の錆び穴

こちらは廊下の鉄柱に貼られたテープを剥がした状態です。

なぜこうなるのか:
塗装業者さんと鉄工所の「守備範囲の違い」

鉄部塗装ケレン風景
すべてのテープ措置が問題だと言っているのではありません。「塗装業者さんが意図的にごまかした」わけではないと思います(たぶん)。何かしらの事情(コスト節約など)もあるでしょう。それに、強度維持を確保した状態でテープ措置をすることも有効です。

テープ措置については、業種の守備範囲の違いに起因するともいえます。

比較項目 塗装業者さん 鉄工所(横山鉄工所)
主な専門領域 塗膜施工・防水・美観の回復 鉄骨の強度回復・溶接補修
鉄骨腐食への対応 ケレン+塗装 塗装の前に、腐食部の補修補強
腐食ダメージの診断 表面目視が中心 触診・補修履歴の目視
工事後のメンテ視線 塗膜剥離・色あせ 補強材の耐久性・設備維持
腐食部への姿勢 「塗り直しましょう」 「補修してから塗りましょう」

塗装業者さんは塗装の専門家であり、鉄骨の延命補修については本来の専門外です。それぞれ守備範囲が違うので、鉄骨強度の劣化(腐食)についての補修や復旧は、鉄工所の範疇となります。

上記の理由から、経年劣化の進んだ鉄骨設備のメンテナンスは、まずは鉄工所にご相談をいただくことをおすすめします。

理想的な鉄骨メンテナンスの順番

鉄骨溶接補強風景

鉄骨設備のメンテナンスは、下記の流れが本来です。
その1:腐食部の補修・溶接補強

その2:1の状態を維持するための保護膜塗装

その3:腐食原因となる浸水ルートの抑止

その1を飛ばして塗装だけを行うことは、鉄骨の腐食トラブルを塗装で隠してしまった状態になりかねません。

鉄骨塗装の適切なサイクルは8年前後(塗膜寿命)ですが、このサイクルに合わせて鉄骨の強度診断も同時に行うことが、長期的な安全管理とコスト最小化につながります。

知っておきたい「オーナー様の法的・財務的リスク」

外階段の腐食診断

法的リスク

アパートや賃貸ビルの設備メンテナンスは、民法601条に基づくオーナー様の義務です。鉄骨設備の腐食によって入居者・通行者に人身事故が発生した場合、オーナー様は損害賠償責任を問われます。

実際に「アパートの外廊下の床が抜けて大怪我」という事故は全国で発生しており、SUUMOジャーナル様でも報道されています。「塗装してあったから大丈夫だと思っていた」はオーナー様の免責事由にはなりません。

財務的リスク (段階別工事費用の目安)

腐食状態を放置するほど、補修費用は比例してに増加します。早い段階でご相談を依頼することが、長期的な費用を最も抑える方法です。(虫歯みたいなものです)

腐食の段階 対応できる補修 おおよその費用感
初期(塗膜劣化・表面サビ) 塗装のみ 20万円前後
中期(鉄板の薄肉化・小穴) 溶接補修+塗装 50万円前後
後期(骨格部の腐食・踏み抜きリスク) 溶接補修+塗装+耐水 80万円前後

鉄骨設備の維持は専門家の横山鉄工所にご相談ください

鉄骨デッキプレートの溶接補強

他の業者に「お手上げ」と言われた現場でも、横山鉄工所では多数の補修実績があります。「作り替え(架け替え)」は本当に最終手段であり、補修・延命できる可能性を最大限に追求します。

塗装業者さんとの最大の違いは、鉄工所は鉄骨強度の維持に使命がある業種だということ。腐食がどこまで進んでいるか・構造的に危険な部位はどこか・維持年数からみて緊急性の高い腐食はどれかなど、鉄工所技術をもとに見立てます。

経年設備のメンテナンスは、美観維持から強度維持へとテーマが変更されるべきです。

鉄骨設備の維持、腐食でお困りのオーナー様、横山鉄工所までお気軽にご連絡ください!

まとめ、関連ページ

横山鉄工所は、強度維持にリスクのある腐食部補修をしてから保護塗装(防水耐水)を施工します。「安全性の復旧」を優先に、コストパフォーマンス重視の延命補修をご提案します。
ご資産管理をされるオーナー様にとって、最適なパートナーでありたいと考えております。

要約Q&A

Q:塗装業者にまとめて鉄骨設備の塗装を依頼しても大丈夫?
A:塗装業者さんの専門は塗膜施工であり、鉄骨の強度診断・溶接補修は専門外となります。腐食が軽微であれば問題ないですが、腐食が進んでいる場合、強度上の問題が塗装でわからなくなってしまうリスクは残ります。


Q:すでに塗装してしまった鉄骨でも診断できる?
A:現地確認は可能ですが、すでにキレイに塗装されたあとでは、塗装前の鉄骨状況を目視できないため、「憶測を含む診断」にならざるを得ない部分があります。


Q:塗装前に横山鉄工所に相談する時期的な目安は?
A:放置期間が10年以上である場合は、一定以上の腐食の進行が予想されるため、まずは手つかずの状態で、横山鉄工所にご連絡いただければと存じます。


お問合せ(ご連絡をお待ちしております)

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