この記事でわかること:
老朽化した鉄階段をそのまま維持して延命補修で乗り切る方法がわかります。

「階段の錆がひどいけど、交換するほど長く使わない…」そんなアパートオーナー様へ。塗装だけでは済まない腐食でも、全交換の半額以下で安全な階段に蘇らせる方法があります。
ホームページにアクセスいただいたオーナー様、
こんなお悩みをお持ちではないですか。
- 階段の錆がひどく、段板がグラグラしている
- 階段交換は高額すぎて予算オーバー
- あと10年程度しか使わない建物に高額投資したくない
- 塗装だけでは強度が心配だが、何をすべきか分からない
- 工事中の騒音で入居者や近隣に迷惑をかけたくない
- 日常的に使わない非常階段のため、劣化に気づくのが遅れた
このような場合、「延命補修」という選択肢があります。
オーナー様目線で考える、
延命補修工事の率直なメリットデメリット

錆びの強い舘階段を延命補修工事で対応する場合、メリットデメリットがあるので、施工店目線でで表にします。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メリット | |
| 工事費用 | 全交換の半額以下が相場(付帯工事が発生しない) |
| 騒音・影響 | 近隣・入居者様への影響が小さい |
| 投資効率 | 建物の残り使用年数に合わせた合理的な投資 |
| デメリット | |
| 寿命 | 全交換より短い(ただし建物より長寿な階段を作っても無駄) |
| 仕上がり | 部分的な補修のため、全体が新品にはならない |
重要な部分は「コストと寿命のバランス」です。費用は安くできるけど、長寿命は期待できない。と言うとわかりやすいと思います。
例えば、階段(つまり建物)が、10年前後の短期寿命である場合、入居者様の生活負担をかけずに、建物を取り壊すまでの間、安全とコスト優先で使用できるようにすることが補修工事の目的です。新築工事と補修工事は、求められるものが全く異なります。
交換せずに延命補修の工事例

サビてボロボロになった段板は、ササラ桁を残して全て解体撤去します。
この鉄階段は用途ゆえか、段板が通常よりも薄い鉄板で作られていました。薄い鉄板はサビ腐食のスピードが速いので、あっという間にボロボロになります。
既存の段板を解体(厚紙のようにペラペラになってました)。労せず撤去完了です。
階段のサララ桁は補修補強して再利用する

段板が撤去され露出したササラ桁を継続利用するために補修します。
既存のササラ桁をそのまま使って段板だけ作り直して鉄階段を延命させるのですが、交換する段の溶接負荷に耐えられるようにボンデ鋼板(あらかじめメッキ処理された鉄板)を使ってササラ桁の強度を復旧します。

補強したササラ桁に対して、段板を設置するための「アングルピース」を付けていきます。このアングルピースの上に新しい段板を設置していきます。

アングルピースに新しい段板を乗せて溶接で組み上げます。これで新生鉄階段の姿が見えてきました。
ササラ桁だけ残して古い段板だけを交換する・・つまり「補強されたササラ桁+新段板」によって延命補修された鉄階段の完成です。丸ごと鉄階段を交換するよりも数倍速く、また半分以下の費用で実現できます。
この工法のメリットは「工期が速く済むこと」「工事費が安くなること」。丸ごと交換して建物より長寿の階段を作っても無駄な出費になると思いませんか? そしてデメリットは「延命措置なので交換するよりも短寿命」ということです。
あと何年その建物をお使いになるのか、ということから逆算することで合理的な補修工事ができました。オーナー様にも「無駄がなくコスパが良いね」と評価をいただけました。

無事に延命補修が完了した鉄階段です。見違えるような強度になって蘇生しました。
ところで階段をまるごと交換する場合は、工事時間、工事費用、ご近隣への配慮(騒音承諾)が必要です。アパート階段であれば入居者様へのケアも欠かせません。比べて、延命補修工事はこれらの悩み(費用)を軽減できます。
鉄部補強のあとはウレタン塗装でサビ予防

先ほどの鉄階段を上がったところにある、バルコニーの鉄製手すりです。近づいてみると・・

塗膜が剥がれて部分的に鉄の地肌が見えています。この状態を放っておくと「サビ穴」が空いたりして腐食が進み、手すりがボロボロになります。

この手すりにケレン(サビをそぎ落とす作業)をして付着した表面サビを除去します。

ケレンのあとはウレタン系塗料で塗装すれば鉄階段をサビから守ってくれます。

既存のササラ桁にもケレン作業を済ませてウレタン塗膜をつけます。写真はケレン作業をしているところ。
塗装の皮膜は鉄部の「コーティング」としての役割になるので、外気や水分から鉄部を守り、酸化の防ぎます。ちなみに、鉄部塗膜の寿命は7年前後です(使用環境や使用立地によって前後します)。定期的な鉄部塗装と腐食補修をしておけば、鉄階段はいつまでも現役の強度を保ち続けます。
では、鉄階段の段板の写真で「工事前」と「工事後」を比べてみてください。

塗装についてオーナーの皆様にお伝えしたいのは塗装する前が大切ということです。サビ腐食を補修しないままテープで隠してしまったり、パテを埋め込んでその上から塗装しているケースがあります。これは鉄の専門家から見るとNGです。
見た目はキレイになるかもしれませんが、鉄骨の本来の強度は復旧していません。オーナー様も「これでサビから解放されたぞ!」と誤解してしまうのです。
鉄階段を長く使うために塗装工事をする前に必ず鉄部補修を行ってください。現地調査を行っております。
軽微なサビ腐食へのDIY補修方法もご紹介しています。
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